黒い髪から見える襟足の赤いメッシュ。


その纏う雰囲気は、普段の彼とは違う。





「誰なのよ、アンタっ!」

「煩いケバいネェちゃんやなぁ」

「なっ、」

「あんたに構ってる暇ないねん。

おー、美園ちゃん見つけたから、ヤってええで」




星矢さんは電話をどこかへかけると、ソファーに腰掛ける。





「トラブルメーカーっいうんは、危機感の薄い奴らやなあ。全員外に行って中はすっからかん。ここに容易に入れたわ」

「…………」

「モタモタしてるから、日付も変わったし」



星矢さんに言われて壁時計を見ると、日付が変わっていた。




「ちょ、何が起きてるのよっ!?」

「あー、うるっさいなぁ。ちょっと黙ってろ」



星矢さんはそういうと彼女を睨みつける。