甘党姫のお気に入り




「手、ふりほどくことねーだろ。
苺から繋いんだんだから、俺が離していいって言うまで離すなよ?」


と、倉科遥から手を繋がれた。


「な…なにすんのよっ‼︎」


またふりほどこうとしたが、倉科遥の力には勝てなかった。


強く握られてるのに、繋ぎ方が優しいってゆーか…変な感じ…。


「私、あれがいい。」


「じゃあ、このクレープ1つください」


店員さんは営業スマイルでクレープを作り出す。


「おまたせしました!」


キレイに盛り付けられたトッピングのクレープが私に渡された。


一口食べる。


おいしいっ…‼︎


「あ、倉科遥は食べなくていいの?」


「食うけど?」


「1つしか買ってないじゃん!
なに食べんの?」


「苺…って言いたいとこだが、そのクレープもらうわ」


倉科遥は少しかがんで私の持っていたクレープをたべた。


「ちょ…! 私のクレープ‼︎
しかも………」


「しかも?」


「私…口つけた……」


今、絶対赤面してるから、少しうつむきがちで言う。


倉科遥は意地悪く笑った。


「なんで、1つしかクレープ買ってないと思う?」


「あんたが食べたくないからでしょ!」


「ぶー。
答えは苺と間接キスしたかったから♡」


かっ……間接……キ……


「倉科遥のバカァァァァァッ‼︎
このドアホッ! この変態っ‼︎」


今日一番の私の怒号が響きわたった。