「振った?あたしが?」
「そうやって言ってたけど、違うの?」
「違う違う!振られたのはあたしの方だよ。宏賀は私を振ったの。」
「え、じゃ、なんで振られたとか言ってたんだろ?」
「そんなの知らないわよ!」
「ご、ごめんー。てか、この坂道ほんと長すぎ!」
私達の通う高校は、坂の天辺にあって生徒はみんな、歩いて登らなければならない。
「うん。ほんとー。でも、体力つくんじゃない?」
「まーね!」
私も美鈴も中学時代は、バスケをしていた。
でも、高校に入って部活にも入ってなくて、もちもん体力が低下している。