私は昔からあんまり目立たなかったし、目立とうとも思わなかった。




目立つ人にひどいことしたら、自分が何されるか分かんないし。




女子はとにかく、男子は絶対に関わるのをやめようって決めてたのに…




ど、どうしよ…





「大丈夫だって、佐野!」


「だって~…」



お昼。晴香が何回も私の肩を叩く。



私は箸を持ちながら顔を突っ伏す。



今はそれの繰り返し。



「男鹿くんだってそんな悪いとこばっかじゃないし。」



「そうかもしれないけど~…」




またため息。もう何回目かな…



「別にそんなにダメだったらムリに話さなくても良い訳だし。大丈夫だよ!」



「そうかなぁ…」