「なぁ男鹿」



集まりが終わった後、茂木に話しかけられた。



「んー?」



「体育祭、お前実行委員すんの知ってるよな?」




あ…




そういえば…



この前佐野が何か言ってたな…



「まぁ、ちょっとだけ」



「言っとくけど、あれめっちゃ大変だから。



あいつにだけ大変な思い、させんなよ」



……………



「は?」



茂木は少し俺を睨んで行ってしまった。



茂木、何言ってんの?



てか『あいつ』って佐野のことだよな…



「男鹿くん」


「ん?」


「うわぁ!」


後ろから佐野が俺の肩をつついた。



コイツ…


自分から話しかけて来やがって驚いてるって…



「お前バカか」


「だって急に振り向くから!」


まぁ、コイツとの身長差頭1個分くらいあるもんな。


「これ、先生に出して行かなきゃだから」


「あぁ、うん」

その場を立ち去り、俺たちは職員室へ向かった。


でも、何で茂木があんなこと言ったんだ…?