もちろんスポーツが苦手な私は体育祭なんてだいっ嫌い。



ましてや練習がハードな応援団や、毎日やるパネル係など、ホントにやりたくない。




去年もあんまり目立たない競技に出たし。



今年もそれでいいかな~…



「晴香は何かやんの?係。」


私は黒板に近付きながら晴香に聞いた。




「うーん…


パネル係とか楽しそうだよねぇ~♪」



晴香も私の隣に来て言った。




「へぇ~



パネル係かぁ~…」



晴香にそう言ったものの、私は係をやるのには気が回らず、



「私は係いいや。



部活の練習もあるし。」



係に着かないことにした。



「ま、佐野は委員長の仕事もあるしねー」


「えっ!?」




そうだ…すっかり忘れてた。




最近委員の集まりがないからかな…




私、委員長なんだ…



「えってあんた、そりゃ委員長の仕事くらいあるでしょ。」



「だよね…どうしよ…」



私は顔を引きつって言うと、晴香はチラッと私の後ろを見た。



「大丈夫だって。だって」


「だって?」


「委員長はあんただけじゃないでしょ?」



………




「あ」



うん…そうだね…



私も振り向いて、もう1人の委員長を見た。