Check mate




________________




「はぁ…ははっ」



あの子も困ったもんだよな。

本当の自分の名前と同じ呼び名で何度も呼ばれ、そして恐れられてるのに。

……記憶は一切戻ってないとは…ね。

まぁその方がこちらにとっても好都合だ。


俺は持参した椅子に座ってお茶を飲みながら、

先ほどこの部屋から出ていった

彼女のことを考えていた。


俺は柏木。

普段は情報屋、たまに殺し屋でもある。

いや、最近は殺し屋の仕事の方が多いかな。


ん?彼女は誰かって?……わかってるくせに。

彼女とはHikariのことだよ。


そう彼女はね……



___________________