15歳の闇

『もう!なんでお母さんもっと早くおこ

してくれないの!?』

奈々の足が駆け足からダッシュに変わる。

『目覚まし明日からもっとたくさんかけ

よう』

途中で同じクラスの石川恵里奈に会う。

この子も遅刻の常連でいつも奈々と一緒

に遅刻していた。

『あ!恵里奈!おはよう!』

『お、奈々じゃん!!おはよう』

お互いに息を切らしながら挨拶をした。

『ぶっっ!!あははは』

恵里奈が急に笑い出した。

『え!どうしたの?』

『ねぇ。奈々あんた口に卵の黄身ついて

るけど、それで学校いく気!?はずかし

いなぁーもう。もっと女子を意識しなさ

いよー。まったく!!』