「ねえゆたか、これってわたし、しちゃいけないことだよね」

「ああ、あいつのこと、気にしてんの」

「当たり前じゃん。だって、あのこまだ、ゆたかのこと好きだもん。」
「それは、正直俺にとって迷惑なことなんだよ」
「そんなこといわないでよ」
「いいから」
激しいキスをされた。


あのこ、とは、わたしの親友であり、半年前に別れたゆたかの元恋人であるかずみのことだった。



かずみとは高校卒業後も一緒に旅行いったりする仲であった。


酔いがさめつつあったこの時、わたしはかずみへの罪悪感を強く感じた。
相手がゆたかじゃなければ、どんなによかっただろう。