先輩の周りには
私よりもはるかにかわいい女の子が
群がっている。

「せんぱぁーい♡」
「先輩…今日もかっこいい…!///」

数々の女の子が黄色い声を
発している中…

私は……

素通り。

だって近づけるわけないじゃん!?
私みたいな…さ…。
意識障害とか…
笑えちゃうし。

どうせ私みたいな女、
お話するなんてありえないよ。

素通りしようとした瞬間…

「きゃぁっ!!?」

「君…大丈夫…?」

「大丈夫じゃないけど
大丈夫ですぅー!!」


………最悪なんですけど…。


早く教室行って…
逃げなきゃ…

ガラガラガラッ
「稜…眞くん…
おはよう…!」

「あ…夢弥……おはよう。」

「走り過ぎた……おは…よ……」

「ゆっ、夢弥…!?
ゆっ…夢弥…誰か…誰か!」

「おー、おはよー…
原田…って夢弥…?こいつ
なに倒れてんだ?」

「夢弥…意識障害…僕…
助けられなかった…」

意識はなくても
自然と耳に言葉が入ってきた。

やっぱみんなに迷惑かけちゃうんだ…。
みんな……ごめんね………?

こんな………心配かけて………
情けない………。

私って
存在する価値、
あるのかな…………?