冷蔵庫から材料を取り出して鍋を準備。
ナイフは確かここ。
置場所もあの日のままだ。
野菜を洗って切る。
人参はすり潰して入れた。
このくらいの反抗許してよ。
ヒロちゃんの幼なじみで
家に普通に入れたり一番近くで見ていられる特権があっても
ヒロちゃんはいつも私以外の人を好きになるんだから。
昔も今も
本当はさ
嫉妬してるし、フーちゃんのこと嫌いじゃないし大好きだけど
すごく羨ましいの。
ヒロちゃんに一途に愛されてることが
羨ましくて
仕方ないよ。
気持ちを押し殺して楽観視してるつもりだけど
ふとした瞬間に切なさが押し寄せる。
今ヒロちゃんは誰を思ってるのか
私はなぜダメなのか
なんで私を見てくれないのか
「あ」
指先から滴る一滴の血
しまった
考えごとしてたから
人参を大根おろしの要領でごりごりと削っていたら削りすぎで指を巻き込んでしまったらしい。
一滴、二滴
おろされた人参の中に入ってく。
これを、ヒロちゃんが食べてくれたら
私はヒロちゃんの一部になれるだろうか。
おーっと私は病みキャラじゃないんだからこういう考えはいかんいかん。

