【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

私はなんだか嬉しくてたまらなかった。

ヒロちゃんの家なんてめちゃくちゃ久しぶりだ

あの日以来のことだ。


何より

ヒロちゃんの信頼を
取り戻しつつあることがなんとなくわかって

嬉しかった。



ヒロちゃんの家

昔はよく行ってたね。



ヒロちゃんの家を目の前にして
軽くわくわくした。

突然たくさんのことを思い出した

あの日の出来事を含め

楽しかったこととか

悲しかったことも



「あがって、場所分かってるだろ」


「たった3年で忘れないよ」



まあ私にとっちゃ
恐ろしく長くも感じられたけど。

なのにあの日のことは昨日のことのように思い出せる。

この廊下で正座してヒロちゃんの帰りを待った

あのリビングでヒロちゃんと喧嘩した


玄関でヒロちゃんに頬を加減して叩かれた


いやー

今となっては
いい思い出だ。



「ヒロちゃん、どこ行くの?」


「リビングでアイス食ってる」


「ちょっと今から夕飯作んのにアイスなんて食べないでよ。
もう夏じゃないんだし」


「カレーも食べるから問題なし。部活後は腹減んの」


だからってアイス食べる?

ま、いいか。