2時間くらいの床に正座状況での説教が終わり、
反省文を5枚書けといわれ、2枚目にようやく達した頃だ。
俺は部活動に入っていないから、普段この誰もいない教室で寝ている。
が、今日はこの反省文というこの世に存在する意味が
よく分からない作文を書かねばならないらしい。
だから頑張って書いてて、疲れて、
シャープペンで作文用紙に落書きを始めたとき。
「……………」
不意に教室に誰か入ってきた。
目線を上げる。
誰が来たかなんとなく想像はつくだろ?
そう、その通りだ。
室田麗子が真顔で教室の扉のところに立っている。
1ヶ所だけ開いてた彼女が入ってきた扉を、彼女が閉めた。
その瞬間、室田麗子は別人になる。
真顔の仮面を外し、俺に言う。
「授業中に私のことなんて見るからよ」
げっ、
気付いてたのか……。
ま、ガン見だったし仕方ねぇか。
