それから僕と新一さんは店から出ると車に乗り込んだ。 新一さんは僕の家まで送ってくれた。 「空野君と話せて良かったよ。 君は類の、初めての友達だからね」 新一さんは最後にそう言った。 初めての友達・・・その言葉が胸に響く。 「新一さん、あなたは・・・ 夢野にとって、本当の兄なんだ・・・」 僕は新一さんの車が夜の闇に消えていくのを見ながらそう呟いた。