「そして、なぜ右目だけが痛むのかも色々考えた。
俺は父親が母親を殺したのを、右目で見ていたんだ。
どういう状況かと言うと・・・」
僕はまた突然頭痛に襲われた。
(うわぁぁぁぁああああああああああああああ!!)
突然、夢で見たあの少年の叫び声が頭の中で響き渡り、
更に痛みが増した。
「うううっ!」
僕は手で頭をおさえた。
【雷の音】【少年は、部屋の中で踞り】【少年の目】【部屋から飛び出す】
【リビングで】【ガラスの割れる音】【酒瓶を持った男】【暴力】【女性】
【逃げる】【少年は押入れの中に】【女性は男にしがみつき】
【倒れる】【女性は動かない】【少年は男に飛びかかって】【叫び声】
僕が見た少年の夢が、猛スピードで頭の中に蘇ってくる。
そして、あの少年の目を思い出す。
「おいっ!空野!!しっかりしろ!」
夢野の声で僕は我に返った。
夢野は倒れた僕を支えていた。
「・・・・・・」
夢野の汗が床に落ちた。
倒れた僕を心配そうに見ていた。
「夢野は・・・・・
母親が殺されたのを押入れの中で覗き見るようにして見ていた。
それが右目だったんだね・・・?」
ドクン、ドクンと心臓の音が響く。
夢野は信じられないという顔をしていた。
「え・・・?」
夢野の手は震えていた。
「や・やっぱり、
僕は夢野に会う運命だったのかもしれない。
今まで僕が見てきた少年の夢は、
きっと・・・夢野の過去。
あの少年は夢野類。
し・信じられない。
こんなことってあるんだな。」
僕は起き上がった。
「夢・・・?な・何の話だ?」
夢野は驚きを隠せないようだった。

