「もう梨桜の走り、見れないの?」


「…ごめん。」


「梨桜が謝ることじゃないっ!
私こそごめん。
傷口深くしちゃったよね…。」


「いいよ、梦。
梦は何も知らなかったんだから。

今日の放課後、退部届出してくるから。

ほんとは、まだ練習したかった。
大会だって、高校に入れば、また出られるのにな…。」


「……私も…私も一緒にいくよ。
帰りは、一緒に帰ろ?」


「ありがとう。」