「遠回しに告ってねぇ?」

寝てると思ってたら起きてたし。

「何が?」

「しんぞー痛くなるってやつ。恋するとここ痛くなるじゃん。」

しかも、先生との会話も聞かれてた……

「ちょっと大胆過ぎたなって自分でも思ったし!だから走って逃げてきちゃったのぉ!」

ははっ、ってヒロシが笑った。

さぁっと風が吹く。

私もヒロシの横に腰を下ろした。

日陰だから、こんな暑い夏でも少しは涼しいかも。

「ヒロ…んん、泉くんも、恋とかしてるの?」

「はぁ?俺が恋ぃ?なんでだよ」

「だってさっき、恋すると心臓痛くなるじゃんって、まるでなったことあるかのように言ったから。」

ヒロシの顔が少しだけ色付く。

へぇ。ヒロシにこんな一面が…笑

「別に肯定してなんていってるわけじゃないからね笑笑笑?」

「!!!!、このやろ、お前…」

ヒロシは恥ずかしいのか、両手で顔を隠すから、ちょっとだけ可愛いと思ってしまった笑

ふふ。面白い。

「………誰にも言うなよ。」

笑笑笑笑

「言わないよ。言っても私にはメリットないもん笑」

私とヒロシの髪の毛を、風が揺らす。