乃愛が前を指差し、『あ~! 花火~!!』とうれしそうな声をあげる。


『ね~ね~、見て見て~。
王河~。
花火~、花火~♪
キレイだね~』


俺の浴衣のそでを引っ張り、興奮した声をあげる。


『すごい、すごい~。
キレイだね~』


うっとりと花火を見つめ、それから、花火のことを親に知らせにるためにかけだしていった。