語気荒く、鋭く言い放つ野々宮。


ひとさし指をつきたて、それを俺に向けている。


『はぁ?
なんで?
つか、変装とか面倒くさい。
バレたらバレたで、べつに、いいっしょ』


やる気なくつぶやく俺に。


『アンタはよくても、乃愛が困るの。
迷惑するの!!』


野々宮は、俺の腕をペシペシ叩いた。


『……ったく。
面倒くせーなー』


そう言いつつも。


乃愛が困るなら、変装でもなんでもしてやるけど?


そう考える俺。