「傲慢な顔で、あごをツンと上にあげて。
超上から目線の、俺様顔で。
大好きだって言えば、それでいいじゃん」


「……のの……」


「アンタが好きって言えないなら……。
代わりに、あたしが言ってあげるよ」


「……は?
なに言ってんだよ。
なんでお前が乃愛に好きって言うんだよ。
意味わかんねー」


投げつけられた紙くずを、まとめて野々宮の前に放る。


その瞬間だった。


「藤城王河。
あたしは、アンタのことが好き!」


怒ったような、野々宮の声が聞こえたのは。