「バカにしてんのか?」


「してないけど……」


なにか言いかけたカズは、言葉をのみこんだ。


そして、目をキョロキョロさせた後、俺を見た。


「そうそう。
チケットは、野々宮さんが持ってるって。
なんか……4枚もらったみたい。
遊園地に隣接するプールの招待券」


「…………」


「屋外だから、絶対暑いけど……。
王河、行く?」


「……行く」


――に、決まってんだろ。


乃愛がいくなら、絶対に。