まわりにたくさんの人がいるけど、そんなの全然関係なく。


今すぐ乃愛を引き寄せて、細い体をギュッと強く抱きしめて、それから……。


たくさんのキスをしたくて仕方がない。


「……えっと……。
王河……。
それは……」


モジモジと……。


上目遣いで俺を見て。


「バカぁ!
王河っ!!
違うもんっ。
食べ物の……話だもん……」


耳までまっ赤になってうつむく乃愛が、かわいくて仕方がない。