「いいな~。
理想のカップルだね。
藤城王河と、彼女さん」


――そんなキミが。


他の人達から、同じように羨ましがられるのも、時間の問題。


そのときは、たっぷり、彼氏との時間を楽しんで。


“ありがとね。
俺達を解放してくれて”


心の中でお礼を言って、俺は改めて乃愛の手を握りしめた。


「さ。
俺等も、お祭りを楽しもう?」