耳には聞こえないクスクス笑いが蔓延しているようで、すげー居心地の悪い空間。


アイスコーヒー飲んで、クールダウンして、さっさと帰ろう。


そう決意して、グラスを持ち上げる。


カズには、笑われるかもしれないけど、また仕事を持ち出して……。


そう思った瞬間。


「乃愛、この調子でいつもうるさいの。
アンタ、なんとかしてくれない?」


野々……宮が、テーブルにひじをつきながら、俺の目をまっすぐ見てきた。