校内に、下校を促す放送が響く。 窓枠の形にくり抜かれた空が、少しずつ闇に染められていく。 部活動を終えた生徒たちの、賑やかな笑い声が段々と遠ざかっていく。 自分だけが、この世界に取り残されたような心細さを感じた。 それは、俺に残された時間が少ないことを物語っているようで、胸が苦しくなった。