(そしたら、待ってたのがバレちゃうじゃん!バカか、私は………) そう、思い至って、思わず溜め息をついた。 もうすでに、渡り廊下からは足音一つ聞こえてこない。 シン、と静まり返った校舎は、何となく心地よかった。 いつだって、どんなときだって、私は結局一人なんだ。 そんなの、ずっと分かってた。 誰かを頼ることも、誰かを信じることも出来なくて。 友達といるときも、家にいるときも 本当の私を見てくれる人はいないから。