最後の夏 ~十年の想い~


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担任は男だった。


ソイツのあとを追って教室に足を入れる。


ざわめいていた教室が一瞬にして静寂に包まれ
た。


「えーっと、今日からこのクラスに入る、飯野くん。」


先生に目で促され、軽く頭をさげた。


「……飯野 ユイト、です」


ぼそっと呟くと、パラパラと拍手がおこった。


担任に言われた席に向かう途中も、好奇の視線
をヒシヒシと感じた。