遠吠えが聞こえた次の瞬間、


フワッ


と何かがあたしの前に降り立った。


「グルルルルル……」


「ぎゃああああああ」


そいつは悲鳴をあげながら、走り去って行った。


その時、月が顔を出して、乱入者の姿をぼんやりと照らした。