ハッと視線を下にうつすと、茶色い段ボール箱が、雨にうたれていた。あたしは直感的に“それ”の正体が分かった。 ベリベリ…… ガムテープを丁寧にはがすと、箱からピョコンと何かが顔を出した。それを見て、わたしの直感的は正しかったと思った。 「え……捨て犬?」