犬男子、拾っちゃいました。

 「え?なんだなんだ、雨宮の知り合い?」


 「うそー!小雨ちゃんの知り合い?」


 あたしは近づいてくるライウの腕を掴むと、屋上にダッシュ!


 「小雨、どうしたの?」


 尋ねるライウをスルーして、屋上に飛び出した。


 「ライウ…だよね」


 「そうだよ」


 「なんで女装してんの?」


 ライウがスカートの裾をつまむ。


 「女の子の方が小雨とまわりやすいかな〜っと思って」


 「なっ……なにいってんの」


 あたしとまわりたいだけ?


 そのために女装してきて……。


 少し…キュンとしたのを隠すために、あたしは首をかしげた。