震えるお前に俺が聞きたいのはただ一つだけ。



「俺のいない人生でお前は幸せになれるのか?」



なれるわけがない。
お前はまた一生孤独に苦しんで生きていくだけだ。
そうなるくらいなら共に罪を背負って生きていこう。


俺がお前に伝えたいこともただ一つだけ。



「愛してる」



美羽、どうかわかってほしい。
俺たちはもう二人で一つなのだと。
互いのいない人生などもう何の意味もないのだと。

出会うべくして出会った。
その運命から逃げないで欲しい。

苦しむなら、俺と一緒に苦しめばいい。
でもそれ以上に二人で幸せになろう。


お前とならば、どんなことだって乗り越えていける。





泣いて飛び込んでくるお前の体をきつく抱きとめる。
僅かな隙間さえ作らないように強く、強く、激しく。

こんなに小さな体で全てを背負う必要なんてないんだ。
俺が全てを受け止める。
苦しいときは共に泣き、嬉しいときは共に笑おう。




苦しい思いをしてきた分だけ、俺たちは幸せになれるはずなのだから。