「うー……。…う」 私は、長い眠りから解き放たれたかのような錯覚に陥った。 「……そっか…私…あのとき、倒れて…」 起き上がろうとすると、額にあった濡れた手ぬぐいが落ちてきた。 「あ……、あぁ!?」 手ぬぐいを拾おうとして足元の方を見たら、三成様が腕をくんで寝ていた。 微かに寝息が聞こえてくる。 もしかして、ずっと傍にいてくださったのかな…?