冷房が効いてるはずなのに、冷や汗が流れる。


ハルくんの言ってる意味が分からなかった。



「……えっ?ごめん、ちょっと待って…」


えっ?


混乱する俺を静かに待つハルくんは、もう一度同じ言葉を吐いた。






"……癌になった"






「…冗談だよね?嘘でしょ?俺のことからかってんだよね?!」


思わずハルくんに掴みかかるが、ハルくんは「嘘じゃない」と首を横に振った。



「何で!何でハルくんが!」


冷静さを失って泣き叫ぶ俺にハルくんは言葉を続ける。



「驚かしてごめんな。太陽の体に悪いかと思って黙ってたんやけど、ちゃんとお前には病気のこと言いたくて」


申し訳なさそうに力なく微笑むハルくんを涙目で睨み付ける。



「何で黙ってたんだよ!……なんでっ」


ハァ、ハァ…と呼吸が苦しくなってくる。


興奮し過ぎたんだ。