今日のラストは春の海だった。



コバルトブルーの空が恐ろしく綺麗で、



雲が心浚うように靡くようにすんごい




空々しかった。



「うわっ超綺麗。」


「うん。だね」



「あのっ、鷹くん………」







「俺の変な笑顔の過去知りてぇ?」



返事につまる私と同じに鷹くんが口を開いた。





「昔な、俺苛められてたんだゎ。」



いじめ? 今の鷹くんには想像出来ない言葉だ。






「俺の両親、夜中に赤ん坊の俺家に置いて逃げたんだわ。夜逃げ?っつーやつ。俺、死にたくて死にたくて死にたくて死にたくて死にたくて死にたくてっ何回も未遂した。だけど、それ救ってくれた人がいたんだ。」














まつ毛を伏せた彼の悲しげな瞳は海の色とは矛盾していたけど、私は素敵だと思ったよ。鷹くん、










「マジスゲーわ。人間って変われるんだ。
あったけーんだって俺そんとき初めて知ったんだぜ?」