「分かった。ありがとう…」
そう言うと奥に入って行くお兄さん。
覗いたら悪い気がしたが、どうしても気になって覗き込む。
「…杏奈。
雅樹から聞いたよ!あれは、誤解だ」
「誤解でホテルのフロントで抱き合うもの?まぁ、白々しい」
ムスッとする杏里。
「確かにそう言うシーンがあったけど、彼女は…取引先の人で他の同僚と一緒に打ち合わせも兼ねて食事をしただけだよ!」
「…本当に?
よくありそうな言い訳だわ」
「嘘だと思うなら同僚の鈴村に聞いてもいい。
それに俺は、君に嘘ついた事なんて一度でもあるかい?」
「……無いけど」
杏奈がそう言うと
和樹は、
「だろ?
それに俺は、不倫なんてしない。
君以上に…好きになれる女性なんてこの世に存在しないからね」
そう言い切る。
「…和樹…」
「俺は、家族を大切に想っているし、それを壊す行為なんてしたくない。
君だって…そうだろ?」



