「それは、さすがに困る」
そう言いながら笑い合った。

しかし、楽しかった時間は、あっと言う間に過ぎてしまう。
翌日両親は、
早めに帰る事になった。

「もっと居ればいいのに…」

「そうも行かないわよ~慌てて来ちゃったし。
まぁ、あなた達の顔が見れて良かったわ」

「お母さん…」

「今度いらっしゃる時は、ぜひ観光案内をさせて下さい。
色々穴場を紹介しますので」
オーナーがそう言うとニコッと笑う母親。

「それは、助かるわ。じゃあ、元気で頑張るのよ?」

「結花お姉ちゃんのママ、パパ帰っちゃうの~?」
寂しそうな顔をする優樹。

「あぁ、次会う時には、また色々教えてやるからな」
父親は、優樹の頭を優しく撫でる。

そして、タクシーに乗り込むと帰って行ってしまう。