＜7月10 日・猪崎が編入して来て35日＞　　


私の日常の歯車は狂ってしまった。あの日から私の歯車はおかしくなってし


まった。猪崎が編入して来て。私が混血児だと知らされ。私の父の血を継


ぐ混血児達が私の目の前に現れた。そして仲間の吸血鬼によって悠一は殺され


てしまった。


そしていま私はその猪崎と血の契約を交わした。


首筋には猪崎と血の契約を交わした跡がくっきりと残ってる。私は首筋の跡を


隠す為にバンソコウを貼った。鏡の前に立ってみるとバンソコウのお陰で自分


がダサく見えてしまう。髪の毛で隠したくても私のショートヘアでは無理だ。


「愛璃亜〜準備出来たぁ？」


松華の呼んでいる声が聞こえたので私はスクバを持って玄関に出た。


「愛璃亜、首どうしたの？」


「ちょっとドジしちゃて。」


「どんなことしてたのよ。」


「別にトレーニングしてたとかじゃ無いよ。」


松華がちょっと怒った顔をしていたので慌てて訂正した。


「なら良いけど今度から気おつけなよ。」


「分かってるって。」