キーンコーンカーンコーン…

「…やっと終わった…。」

僕は某高校の生徒。成績はあまり優秀ではない。自慢じゃないが推薦入学だ。

「またなー」

今日も長い学校が終わり、友達と別れて帰路につく。

家に着いてドアを開け、まず目にするのが、

「マスター、お帰り!」

笑顔でそう言ってくれるメイメイだ。

4月1日、パズドラを始めたときにチュートリアルで仲間になってくれた。

何故か分からないが実体化して、今共に生活している。

…初めの頃はお互い気を遣っていたのに…。そう思うとだいぶ打ち解けたなぁとよく思う。

「マスター、一緒に遊ぼうよ」

「宿題終わったらな」

「うん、頑張って!」

毎日一緒に過ごしているからお互いの好みもよく知っている…はずである。

少なくともメイメイは僕の好みをよく分かってくれているが、僕はメイメイの好みをあまり知らない。

(そういえば初めて好みについて話してくれたのはいつだったかな…。)

(そうだ、あの時だ…。)