「あれ?お母さんこの紙袋何ー??」

着替えにしては小さい紙袋に私は気がついた




「あ、それ百未が好きなカフェの抹茶ラテ、テイクアウトしてきたのよー!飲んでいいわよー!問題ないですよね!先生!」




「はい、平気ですよ」


ね、先生 じゃないわよ。
なによ、娘の心配くらいちゃんとしてくれたっていいじゃない



私はムスッとしながら抹茶ラテを飲んだ






「あ、片方ブラックコーヒーだからねー…………ってなんで泣いてるの??どこか痛いの??大丈夫???」




「あれ、私泣いてる??」









抹茶ラテと間違えたブラックコーヒーは
飲んだことない筈なのに



とても懐かしくて胸が痛かった。





いくら思い出そうとしても心当たりが一つもなくて
この夕焼けもブラックコーヒーも

とても懐かしい気がするなに





何一つ思い出せなかった


ただ、こぼれ落ちて来る涙を拭く事しか
出来無かった




ーーーー


ミーンミンミンミーーーーンーー・・・ッ




「池田さん、よくそんな苦い汁飲めるよねえ」


「汁とかいうなよ、なんか汚い、それに俺大人だからね、そんなおこちゃま舌じゃないならねー。」


「うわー!嫌味くさー!」



「つーか、そろそろその池田さんってやめない?付き合ってるんだからさー。」



「・・・じゃあ綾子ちゃん??」



「却下。りょうくんでよろしく」




「えー、じゃありょーちゃんってよぶね」



「なんで君じゃないのー?」



「だって、池田さんは男の子じゃないでしょ?私は女の子の池田さんを好きになったんだから君はおかしいよ」



「俺もものそ〜ゆうところ好きだよ、後また池田さんって呼んだでしょ」



「・・・呼んでない」


「あ、今照れたでしょ??」


「うっさい」



「生意気な彼女だなあー、あ、次池田さんって言ったらブラックコーヒー一気飲みね」





「えー!!!!」




ーーーー



いつか、この懐かしい気がする意味を
私は知ることができるのかな
























ーENDー