新選組恋愛奇譚

「沖田さん、今からどこに行くんですか?」

沖田さんが振り向く。

「キミは黙って歩けないの?」

「ごめんなさい……」

しゅんとうなだれる。

「今から朝ごはん食べいくから。ここが食堂ね。」

沖田さんが扉をあける。

「総司遅かったな!」

「おっそいつーの!」

ブーブーと文句をいう男の人が二人。

「ん?そいつ誰だ?」

「うっわ、可愛い顔してる。やっぱり総司ってそっちのけが……」

「全然違うからね?」

沖田さんのブラックスマイル。

「このこは今日から僕の小姓兼隊士のアヤトくん。ほら、アヤト。挨拶して」

「こんにちは!あやとと申します!よろしくお願いしますっ」

頭をさげる

「そうか!よろしくな。俺は原田左之助。」

「俺は藤堂平助。藤堂先輩って呼べよな!」

藤堂さんが人差し指をビシっとつきつける。

「わかりました。藤堂先輩。」

藤堂さんがオーバーリアクションに驚く。

「まじで!?先輩って呼んでくれんの?やったー!!!憧れてたんだよな、先輩って呼ばれんの!よろしくな、あやと!」

藤堂先輩がニカッと笑う。

沖田さんと違い純粋な笑顔だ。

可愛らしい……

「はしゃいじゃいて平助ったら。後輩ができてよかったなぁ。」

原田さんが藤堂先輩の頭をくしゃくしゃとなでる。

「だぁーっ!!触るなさの!!」

暴れる藤堂先輩の様子を優しい笑顔でみつめる原田さん。

なんか、兄弟みたいだ。

思わずクスリと笑ってしまう。

「だぁーっ、笑うなあやと!!先輩に対する敬意が足りねーぞ!!」

藤堂先輩がほえる。

ダンッ!!!!

机を叩く音が部屋に響き渡る。

「あのさー、僕、お腹空いたんだけど。」

沖田さんがブラック沖田さんになってる!!!

部屋にいる沖田さんを除いた3人が固まる。

怖いです!!沖田さん!!!

「は、早く食べましょう!!沖田さん、ごはんよそいますね!」

せかせかとお茶碗にごはんをつぐ。

「ありがとう、アヤト。」

「ついでに皆さんのもよそいますね!」

「ありがと、あやと。」

「ありがとな!あやと!!」

二人の声が重なる。

こうして賑やかな朝ご飯がはじまった。