魔女の瞳

次に気がついた時、私は丸太で組んだ十字架に両手両足を磔(はりつけ)にされていた。

村の中央広場。

大勢の村人達が、磔にされた私を取り囲んでいる。

そして私の隣には。

「メグさん」

私と同じように磔にされたエリスの姿があった。

「エリス!」

私はすぐに呪眼を発動させる。

こんな磔、今すぐにでも解いて…。

「駄目、メグさん!」

エリスが私を制した。

「今魔術を使ったら、みんな脅えちゃう…」

「え、エリス…あんた…」

私は愕然とした。

「こんな時にまで、あいつらを庇うっていうの…!?」

「……」

エリスは困惑したような笑みを浮かべた。

「私もお母さんを魔女狩りで殺された時は、村の人達なんてみんな死んじゃえって思った。でも…」

彼女の瞳に涙が浮かんだ。

「みんな本当は臆病なだけなの…誰かを悪者にしなきゃ、怖くて仕方ないだけなの…だから、人間を恨まないで、メグさん…」