☆新しい友達と痛み

あれから、必死になって走ったおかげでなんとか間に合った。
それを、裕人は笑っていた。
怒ってやる!
入学早々の遅刻はまぬがれることはできたが、校長先生の話長い・・・w
「ねぇねぇ、あたし、綺羅つぼみ(きら)っていうんだ。あんたは?」
突然、隣の子が話しかけてきた。
校長先生の話にあきたんだろうねw
「私は、天月空っていうんだよ。よろしくね、つぼみちゃん?」
「うん。よろしくね。空」
友達作りに慣れてる子なのかな?
私、人見知りだから少しうらやましいな・・・。
それに、友達作ろうとしてケンカしちゃったこともあったぐらい苦手だし。
「ちょっとさ、さっき空のこと見てたあの男子って彼氏?」
「はいぃぃぃい!!?」
まわりも考えずに大声出してしまった私。
恥ずかしくって、うつむいてしまった。
だって!彼氏なんて・・・。考えたこともないよ。
「あー、びっくりしたwで?どうなの?」
「彼氏じゃないよ!ただの幼馴染。家も隣で、親が仲いいだけだよ」
「へぇ・・・。あたし、ねらおっかな・・・。いいでしょ?ね?」
何この子・・・。
少し、怖い。
「う、うん・・・」
「よっしゃ。あとで呼び出そうっと」
私の胸がちくっと痛んだのはなぜだろう?
ただ、怖かったからだよね。うん。そう思おう・・・。きっとそうだ。
私には正樹先輩という心に決めた人がいるんだから!
ふと、正樹先輩が頭にうらんできた。
そういえば、間に合ったんだろうか・・・。入学式には全校出るはずだから・・・。
えっと。2年・・・2年・・・。あ!いた!!
いすに座って寝ちゃってるしw
可愛いw
正樹先輩、3組なんだ・・・。あれ?私と一緒じゃん!!3組って!
なんか、運命感じちゃうなぁ。なーんてねw
でもさ!運命だったら嬉しいし・・・。
そんなことを考えていたら、また、ニヤニヤしていたらしく。
「空、きもいよ?」
「あ・・・あははぁ」
そんなストレートに言わなくても・・・。
でも!!せっかく、この高校にはいれたんだ!楽しまなくちゃね!