「おはよー。」「おはよー。」

みんなが機嫌よく挨拶を交わしている時、私は、とても憂鬱だった。

何故なら、私の席の周りに沢山の女の子達が集まっていて、なかなか座れない…。
原因は、あの月島翔だ。

「翔様〜♡クッキー作って来たの、食べて下さい〜。」
「は?無理。」

「月島くん、お弁当作ったの♡一緒に食べよ~ぉ。」
「黙れ。」

はじめの方は、返してたが段々うるさくなったのか、返事もしなくなり、席を立ってしまった。

月島くんと女の子達が居なくなり、席に坐ることができた。

休み時間の度女の子達が来るのを見て。
彼女とか、いないのかと、少し考えたりした。

昼休みになり、由紀ちゃんは
「彼氏と食べるから。ごめんね♡」

「知ってるから…あはは。仲いいね♪」
と、言って由紀ちゃんは教室を出て行った。

どうしようかなぁ〜?と、思いつつ。
あ!そうだ!旧校舎のあの教室へ行こう!

そう、この前見つけた教室に行くことにした。
〜〜〜
ガチャッ、キィー。
少し重たいドアを開けたら…
「うわぁ~。凄い〜。」

そこは、可愛いからソファーや机、
白のグランドピアノ、壁一面にある大きな本棚には、沢山の本が並んでいた。

私は、お弁当を忘れて、白のグランドピアノに飛びついた。

ポーン…

綺麗な音…
今まで使われていなかったとは思えない程、いい音がした。