それを見て、視美は当たり前のように言った。

「言ったでしょ。私たちには親がいないと。親がいないのに、小学生が一人暮らしできるわけないじゃない。ましてや帰る場所もないのに。」

「そ、そうだけど…こ、怖くないの?」

「何が?」

「その…お、お化けとか。」

「いるよ。」

有夜がたくさんのプリントをペラペラしながら、サラッと言った。

「……。」



「いるの?!」



夢羽が椅子から乗り上げながら言った。

「いるに決まってるじゃん。ここ学校だぞ?」

「い…」



「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」



夢羽の叫び声が学校中に響き渡った。