「夢羽さん、出てこないですね。」

「そーだねー。」

夢羽が女子部屋に閉じこもってから1時間。

女子部屋は鍵が内側からかけてあって、どうやってもあけることができない。

なので、菜啞耶と視美は夢羽が出てくるのをおとなしく待っているのだが…。

時折中から聞こえてくる、

「うぎゃ~!!」

とか、

「う…うう…。」

とか

「私が有夜くんのこと好き?んなことあるわけないでしょだって私は今まで一度も恋したことなんてないんだからブツブツ。」

などといった謎の奇声がドビラをすり抜けて聞こえてくるので、二人はとても心配になるのである。