「この辺りでいいだろう……」
そう言ってシチローは、腰に着けた工具入れの中からハンマーを取り出し、おもむろにビルの窓ガラスを叩いて割った。
ガシャーン!
その部屋でメイクをしていた出演者とスタッフ達は、目をむいて驚いていた!
それもそのはず……
ビルの10階の窓ガラスを割って、5人の“ねずみ小僧じろきち”が次々と侵入して来たのだから。
「キャアア~!」
スタッフの一人が、叫び声を上げて出口の方へと走り寄った。
スタッ!
そのスタッフの頬の横をすり抜けて、ジョンの投げたナイフが出口のドアに突き刺さった。
「手荒なマネはしたくない……大人しくしていて貰おう!」
「なんか、あたし達まるで悪い人みたいだね……コブちゃん……」
「いいえ!違うのよ、ひろき!これもすべて、私達が“月9”に出る為に仕方の無い事なのよ!」
「それも、全然違うから!コブちゃん……」
シチローが、子豚の言う事をキッパリと否定した。
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