【長】野球ボール

誰もが息を飲んだ。


完璧だったピッチャーのボール。

それに対して、完璧に打ち返した一輝。


グングン伸びていく打球を、ずっとずっと見守っていたいとさえ思った…。


ボールは綺麗な孤を描いて、外野席に吸い込まれていった。


『ワーッ!!』


『ウオー!!!』


皆が言葉にならない、うれしい悲鳴をあげた。




結果は……

逆転サヨナラ満塁ホームラン!!


ずっと近くで一輝の努力する姿を見てたから、この結果が出来過ぎだなんて思わない。


ただ、ただ……

うれしくて、うれしくて……

もう何も見えないぐらいに溢れる涙。


うれし涙。