「集合!!」
審判のその声に、心臓がドクンドクンと波打った。
試合に出るわけでもないのに、あたしはきっと誰よりも緊張していた。
一つ大きく深呼吸をして、汗ばんだ自分の手を強く握る。
『しやすっ!!』
選手の礼と一緒に、あたしも頭を下げた。
すぐに戻ってきた選手達は、各自の準備に取り掛かる。
全力疾走でポジションへ向かうスタメン。
ボール回しに合わせて声を張る、ベンチのメンバー。
キャッチャーが座り、ピッチャーが投球練習をする。
最後の一球を2塁に投げて、ショートがキャッチ。
見慣れたはずの光景なのに、胸が苦しくなる。
……目頭も熱くなった。
この試合、あたしは絶対絶対忘れない…!!



