【長】野球ボール

「ねー?怖いでしょ?」


校舎に入るなり、あたしは一輝の腕にしがみ付いた。


「まじ暗いな。いっつもこんな感じ?」


「ううん。いつもはもうちょっと明かりが点いてるけど…」


確かに今日は人の気配を感じない。


「寒いから皆帰っちゃったのかな?誰もいない学校ってドキドキしない?何か出そうで」


そうあたしが言ったときには、もう更衣室に着いていて…あたしは扉を開けた。




「……俺もドキドキするけど。それは…なんつーか、今の叶夏に?」


「え?」


振り返ったあたしの唇に、一輝の唇が重なった。


「叶夏…好き」


「ん…っ」


キスは深くなる…。


昼前の励ちゃんのことがあるからかな?

今日の一輝は、いつもと違う気がした。