【長】野球ボール





『3…2…1…誕生日おめでとう、叶夏』


「ありがとー♪」


今、日付が変わって…10月10日。

あたしの誕生日になった。


前日も遅くまで練習してたし、明日も練習で朝が早い。

それなのに一輝はわざわざ電話してきてくれた。


毎日会っているから、電話なんて滅多にしないのに……

今日は特別。




「これからもよろしくお願いします」


『こちらこそよろしく…つか、今から家の外出られねぇ?』


「外?…え?」


あたしは部屋のカーテンを開けて、家の前を見た。


「……何でいるの?」


真っ暗な中、一輝がこっちを見上げながら立っていた。


『……会いたくて』


あたしは静かに、だけど急いで家を抜け出した。

胸がドキドキうるさい。